コォヒィの文学小話

都内大学に通う国文学生が、自身の読書の記録を中心に、「本」に関する話題を書いています。

夏目漱石門下はカステラが大好き?

相変わらずブログの更新が覚束ないです(笑)

一か月以上のご無沙汰になってしまいました。何とかしたいものです……。

 

さて、本日四月二十日は、内田百閒の命日です。これは通称「木蓮忌」と言いまして、百閒の「木蓮や塀の外吹く俄風」という句に由来します。

 

それにしても、文学忌というのは不思議なもので、例えば江戸川乱歩の命日は「柘榴忌」と言い、これは乱歩の「柘榴」という作品に由来するわけですが、この「柘榴」の評判は決して高いものではありません。

百閒にしましても、他に有名な作品は沢山あります。

 

文学忌がどのように命名されるのか、これ、以前から気になっているのですが、謎のままです(笑)

 

さて、百閒と言えば、夏目漱石の門人の一人。

漱石については過去に何度か取り上げています。例えばこの記事など。

hontocoffee117.hatenablog.com

 

ここでは漱石の「こころ」の「チョコレートを塗った鳶色のカステラ」を紹介しています。

 

漱石とカステラ……そういえば、漱石門下にはカステラ好きで有名な芥川龍之介がいますね。

百閒も漱石門下の一人で、芥川と親交がありました。百閒には芥川について書いた文章が幾つもあり、次のような本も出ています。

 

私の「漱石」と「龍之介」 (ちくま文庫)

私の「漱石」と「龍之介」 (ちくま文庫)

 

 

そんな百閒ですが、実は彼にもカステラについて書いた文章があります。

百閒が入院した際に、お見舞いの品としてもらったカステラについて書いたものです。

 

平べったい木の箱であって、洋服屋が誂えの洋服を入れて来る函を二つ合わせたよりもっと広い。蓋をあけて見たら、中はカステラで一ぱいに詰まっているので驚いた。

内田百閒『船の夢』

 

お見舞い品だからと相手が気を遣ったのでしょうが、過ぎたるは及ばざるがごとし。百閒はこのカステラを「不気味」と評しております(笑)

 

 そういえば、今流行りの「夜は短し歩けよ乙女」の森見登美彦の作品にも、印象的なカステラが出てきますが、これは後日、なるべく早くまとめて、公開しようと思います(笑)