コォヒィの文学小話

都内大学に通う国文学生が、自身の読書の記録を中心に、「本」に関する話題を書いています。

サラダ記念日にサラダを食べる

 

『この味がいいね』と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 

俵万智「サラダ記念日」)

 

詩人や歌人は作家に比べて作品が話題になることや売れることが少ないため、知名度が低いです。金子光晴山之口獏などは切実に金が欲しいことを訴えております(笑)

と言っても、金子や山之口などは、詩人の中でも売れた方ですけどね。

 

しかし俵万智と「サラダ記念日」は、知名度において他の詩人とは一線を画しております。特に現代の詩人や歌人で、この人のように作品と作者がそろって有名な方は、谷川俊太郎茨木のり子などに限られ、本当に少ないのではないでしょうか。ちょっと文学通になれば、ここに大岡信鮎川信夫などが加わるのかもしれません。

 

ちなみに「サラダ記念日」は、下世話ですが数字で言えば訳二百万部を超える売り上げを叩き出しております。又吉直樹の「火花」よりも低いと思う方がいるかもしれませんが、通常五千部売れればヒットしたとされる詩集や歌集の現実を踏まえると、又吉「火花」より文学史的に遥かに衝撃的な出来事です(まぁ売れれば名作という訳ではないですが(笑))

 

そういえば、近頃最果タヒという方が人気だそうですが……まぁ私には分からない良さがあるんですかね(笑)

 

俵「サラダ記念日」は詩や短歌に興味がない方でも知っている有名な短歌です。筒井康隆はこれを題材に返歌集「男たちのサラダ記念日」や「カラダ記念日」というものを作りました。

例えば最初に挙げた短歌への返歌は、次のようなものです。

 

六月の花嫁は皆幸わせになれると知った七月六日

筒井康隆「男たちのサラダ記念日」

 

まぁあまり良いとは思いませんが(笑)

 

さて実はこの「サラダ記念日」ですが、創作背景には面白い事実があります。

 

hatenanews.com

 

ここにあるように、実際には恋人に褒められたのはサラダではなく鶏のから揚げだったそうです。鶏のから揚げでは語呂も悪いですし、歌の雰囲気も変わってしまいますねぇ……サラダが、いいかなぁ(笑)

 

さて、「サラダ記念日」のサラダはただサラダとされており、どのようなサラダかは限定されていません。ですから私たちは七月五日のサラダ記念日を祝う際、好きなサラダを食べていいわけです(笑)

 

私の最近のブームはタイ料理の春雨サラダ、ヤムウンセン。ナンプラーパクチーが効いていてとても美味しいんですよね。ヤムウンセンはコンビニでも売っていて、しかも中々美味しいので、重宝しております。中々ナンプラーパクチーを手に入れることはできませんので(笑)

サラダ記念日 (河出文庫―BUNGEI Collection)

サラダ記念日 (河出文庫―BUNGEI Collection)

 

 

男たちの「サラダ記念日」

男たちの「サラダ記念日」