コォヒィの文学小話

都内大学に通う国文学生が、自身の読書の記録を中心に、「本」に関する話題を書いています。

デニーズで読書する女性(村上春樹「アフターダーク」)

晴れていると思ったら雨、そんな日が最近多いような気がします。本日もそうでした。

本日の雨とは関係ありませんが、台風五号(ノルー)が接近しているようです。

 

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台風をとりあげた文学として有名なものに、里見弴「キティ台風」(一九四〇年)と福田恒存「キティ台風」(一九五〇年)があります。キティ台風は一九四九年に関東に襲来し、その可愛らしい名前に反して大きな影響を与えた台風の名称です。

 

まぁ今回の台風がこのように大きな被害をもたらすとは思いませんし、できれば一つも来てほしくないというのが実際のところです(笑)

 

台風といえば、以前書きました通り台風の日にはコロッケを食べるという習慣があります。まぁ私は台風の有無にかかわらず、というよりニ、三日に一度は必ずコロッケを食べているのであまり関係がないのですが(笑)

まぁ台風が来たら、折角なので美味しいコロッケを買いに行こうかと思います。

 

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さて、突然雨に降られた際にはどこかに雨宿り、なんてことがあるかと思います。それはカフェだったり、ファミレスだったり様々かと思いますが、そういえばこのカフェもファミレスも、近代文学になって初めて登場したアイテムです。時代に応じて文学の光景も変わる、月並みですが、「文学は時代を映す鏡」と言います。

 

さて、ファミレスにも様々ありますが、村上春樹アフターダーク」(二〇〇四年)には二つのファミレスがでてきます。一つはデニーズ、もう一つはすかいらーくです。すかいらーくは日本語でひばりを意味し、これは創業地であるひばりが丘団地に由来しているそうですが、一号店(一九七〇年開店)は国立にありました。

村上は一九七四年、国分寺にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を開店しましたが、このことからも分かる通り、村上は国分寺や国立い縁の深い作家です。すかいらーくの登場には、もしかしたらこのことが関係しているのかも(ほとんど妄想です)

 

なお、現在(二〇〇九年以後)ではすかいらーくはすべてガストに名前が変わっております。

 

主人公のマリがすかいらーくで食べるのはサンドイッチとコーヒー、村上作品にお馴染みのアイテムです。

 

hontocoffee117.hatenablog.com

 

しかし、デニーズの方は少し面白い。村上作品ではほとんどの場合、食物は記号的なものに過ぎず、正直全く美味しそうではないのですが(笑)、「アフターダーク」のタカハシ・テツヤ(高橋)はデニーズのチキンサラダを絶賛しており、ちょっと食べてみたいと思わせます。

 

「ここではチキンサラダしか食べない。決まってるんだ。僕に言わせてもらえれば、デニーズで食べる価値があるのはチキンサラダくらいだよ。メニューにあるものはおおかた試してみたけどさ。君はここでチキンサラダを食べたことある?」

 

「悪くないよ。チキンサラダと、かりかりに焼いたトースト。デニーズではそれしか食べない」

 

ちなみに、この後でマリのファミレスにおけるチキン評を受けて、タカハシはこのファミレスのチキンサラダを「ジョージ・オーウェル風チキンサラダ」と呼ぶのですが、何故そう呼ぶのかは、まぁ本編を読んでのお楽しみということで(笑)

 

アフターダーク (講談社文庫)

アフターダーク (講談社文庫)

 

 

ちなみに私の好きなファミレスは、すかいらーくグループのファミレスの一つであるバーミヤンです。中華ファミレスってバーミヤンくらいしか思いつきませんし(王将はファミレスなのでしょうか?)味も無難に美味しいですからね。

 

 

 そういえば村上の最新作「騎士団長殺し」について、こんな本が出ていました。

 こういうのを見ていると、村上ってなんだかんだ愛されているなぁと思ったり……(笑)

そういえば、肝心の内容の評判をあまり聞かないのですが、どうだったんですかね?